NAPP工法とは
NAPP工法とは、NAPPユニットと呼ばれる予め緊張された状態の中空PC鋼棒を型枠内の所定位置に配置し、コンクリートの打設、硬化後に緊張力を解放して、コンクリート部材へプレストレス力を導入するプレテンション方式によるPC工法のひとつです。プレストレス力の導入は、施工現場において電動レンチを用いた専用の解放機器により容易に行うことができ、施工現場での緊張管理は不要となります。
NAPP工法は、従来のプレテンション方式とポストテンション方式の利点を併せ持った画期的な省力化PC工法として1992年に実用化されました。1998年には国土交通省が運営する新技術情報システム(NETIS)にも登録されました(登録 No.KK-980034-V)。近年では既設・新設構造物を容易にプレストレス圧着が可能となるNAPPアンカー工法が開発されました。
その後、削孔径の小径化といった市場ニーズにもお応えするため、細径タイプの20A、40Aを追加し、ラインアップの充実をはかっております。
※細径タイプは動画には出てきません。細径タイプの詳細は カタログ でご確認ください。
プレストレス導入手順
NAPP工法におけるコンクリート部材へのプレストレスの導入は、以下の手順で行われます。ここでは標準タイプを例にとって示します。
〔専門工場での工程〕
Stage-1 鋼棒・治具の組立
中空PC鋼棒内への反力PC鋼棒の挿入と、樹脂の加圧注入による充填を同時に行った後に両端部へ定着治具を取り付けます。ここで、異径スリーブ、押込みピースおよびストッパーを合わせてNAPPホルダーと呼びます。